長期インターンの面接を控えている学生は「どんなことを聞かれるのかな……?」と不安を抱えているでしょう。
長期インターンの面接で聞かれる問いにはそれぞれ「質問の意図」が隠されているため、しっかりと対策を練っていかなければ激戦を制することは難しいでしょう。
本記事では長期インターンの面接対策として、よく聞かれる「定番の質問」を10選お届けします。あわせて面接を迎えるまでにやるべき2つのことや注意点も解説します。長期インターンの面接で失敗したくない学生はぜひ最後までご覧ください。
【長期インターンの面接対策】よく聞かれる質問10選
まずは長期インターンの面接でよく聞かれる質問を10個ピックアップしました。
- 志望動機について
- 長期インターンでやりたい仕事について
- 長期インターンに参加する理由について
- 学生時代に力を入れたことについて
- 強みと弱みについて
- 長所と短所について
- 企業を知った経由について
- 自己PRについて
- 自己紹介について
- 逆質問について
それぞれ「質問の意図」と「対策」を交えてご紹介していきますので、長期インターンの面接対策にお役立てください。
面接の定番質問①:志望動機について
まずは大定番の「志望動機」からご説明しましょう。これは必ず質問されるといっても過言ではないお決まりの問いです。
- 「なぜたくさんある同業他社のなかから当社を選んだのですか?」
- 「当社の長期インターンを受ける志望動機を教えてください」 など
面接官が志望動機を聞いてくる意図は、下記のような点を知りたいからです。
- 自社の求める人材とマッチするか
- 学生の本気度はどれくらいか
- 学生のモチベーションはどうか
- どのような人柄か
志望動機を述べる際には、一般的に自分の価値観などを盛り込みます。学生がどのように考え、どのように感じるのかを知ったうえで、自社が求める人材なのかを見極めていくのです。
また事業内容などを理解しているのかといった部分もチェックしている可能性があります。企業について深く調べる行為には時間がかかるため、面接官は「自分の大切な時間を使って自社を知ろうとしてくれている」と感じ、学生の本気度がうかがえるのです。
- 企業研究や業界研究を徹底的に行い、業界内の立ち位置といった全体像を理解する
- 企業の事業内容やサービス、商品だけでなく、ニュースなどについても深く理解しておく
企業研究や業界研究を深掘りすれば、企業の強みや弱みを理解したうえで自分がいかにその会社にマッチしている人材なのか、どれほど本気で長期インターンに参加したいのかを伝えられるでしょう。
また「〇〇について学びたいと考え、志望いたしました」と自分のメリットだけを述べて志望動機を終わらせてしまう学生がいます。しかしこれでは、あなたを採用する企業側のメリットがわかりません。
しっかりと「私は〇〇が得意で、△△といったことで貴社に貢献できます」などと、あなたを採用するメリットを提示してあげると選ばれやすくなります。
面接の定番質問②:長期インターンでやりたい仕事について
面接でよく聞かれる質問の2つ目は、長期インターンでやりたい仕事についてです。
- 「長期インターンではどのような仕事がやりたいですか?」
- 「長期インターンではどのようなことを叶えたいですか?」
- 「興味がある仕事について教えてください」 など
この質問では、学生がどれほど仕事内容を理解しているかについて判断しています。
事前に企業研究をして、その会社にはどのような仕事があり、どのような事業内容を展開しているのかを知っておかなければ答えるのは難しいでしょう。
- 企業研究を深掘りして、志望企業の職種を理解する
- 自己分析をして、自分自身のキャリア形成についても考えておく
企業研究を深めて仕事内容を理解することは大前提ですが、自分のキャリア形成についても考えておくべきです。
将来はどのような仕事に就きたいのか、どのような人生を歩みたいのかなどの目標に向かって行動できる人材は、働いていくうえで非常に重宝されます。自分のキャリア形成をあわせて述べられれば、「自分の将来を見据えて行動できる人」として好印象を与えられるでしょう。
ただし合格したいからといって「何でもやります!」などと答えると、本当にやる気があるのか疑われてしまうため注意が必要です。
面接の定番質問③:長期インターンに参加する理由について
続いてご紹介する定番質問は、長期インターンに参加する理由です。
- 「そもそもなぜ長期インターンに参加したいのですか?」
- 「長期インターンに参加する理由を教えてください」 など
この質問をする場合、次のような意図が考えられます。
- 学生がどれくらい本気で参加を希望しているのか
- モチベーションがどこにあり、やる気を維持できるのか
長期インターンは数ヶ月間にわたって働くため、モチベーションが低いと途中でやる気がなくなってしまいお互いに大変な思いをする可能性があります。
そのため学生がどのような部分にやる気を感じ、モチベーションの維持が可能かどうかを判断しているのです。
- 自己分析を徹底する
- 参加したい理由を掘り下げる
たとえば「将来は独立を考えているため、事業立案や事業戦略を体験しておきたいと思い参加を希望しました」といった理由を述べたとします。これは将来の目標に向けて行動しているため、モチベーションが高く途中で投げ出してしまう可能性は低いと考えられるでしょう。
一方で「就活をするうえで実社会で働く経験をしておきたいと考え参加を希望しました」と浅く素直すぎる言葉で伝えると、「この学生は大きな壁に直面したときに心が折れてしまうかもしれない」と面接官に不安を抱かせてしまいます。
もしも強い参加理由がない場合は、嘘をつかないように「御社の事業が成長していく様子を間近で体験することで、自分自身の成長にもつなげたいからです」などと、言葉をうまく使いながら伝えていきましょう。
面接の定番質問④:学生時代に力を入れたことについて
いわゆる「ガクチカ」と呼ばれる、学生時代に力を入れたことについてもよく質問されます。
- 「学生時代に力を入れたことを教えてください」
- 「学生時代に頑張ったことはなんですか?」 など
長期インターンは「プレ就活」のような存在といえます。面接官も新入社員を採用するような気持ちで選考していると意識しておきましょう。
また学生が過去に頑張った経験を聞き出して、一緒に働いても同じように頑張ってくれるのかを推測している可能性があります。
- 自己分析を徹底する
- 論理的で話を理解しやすいPREP法を意識して文章を作る
ガクチカで述べるエピソードは、できるだけ直近である「大学時代」がおすすめです。大学時代に頑張ったことがなければ、高校時代くらいまで遡って自分が力を入れた経験を思い返しましょう。
またガクチカでは、おもに「仮説検証」や「主体性」といった部分が高く評価される傾向にあります。それほど大それた内容でなくても主体的に行動した経験や、自分で課題を見つけて解決するために行動した話などにつなげられるとよいでしょう。
ガクチカがなくて困っている人や、どうやって見つければいいのか悩んでいる人は下記の記事もあわせてご覧ください。
面接の定番質問⑤:強みと弱みについて
長期インターンの面接では、学生の強みと弱みについてもよく質問されます。
- 「あなたの強みはなんですか?」
- 「あなたの強みと弱みを教えてください」 など
この質問では、自分の強みや弱みを客観的に見られているか、学生はどのような人柄なのかなどをチェックしています。
また「強み」によく似た質問で「長所」を聞かれるケースもありますが、微妙にニュアンスが異なるため注意しましょう。
「企業(相手)にとってメリットがある点」を指す。
たとえば「TOEICで〇〇点を取っており、ビジネス英会話が得意です」は強みとして適している
「企業(相手)に直接的メリットはないものの、自分の優れた点」をいう。
「私は初対面でも先入観をもつことなく誰とでも仲良くなれます」を例に挙げると、これは強みではなく長所といえる。
「ビジネス英会話が得意」というスキルは、職種によって大きく役立ちます。一方で「誰とでも仲良くなれる」といった長所は、仕事をするうえではそれほど役立ちませんが、あれば嬉しいスキルです。ご自身の「強み」と「長所」を考えるときの参考にしてくださいね。
- 自己分析を深める
自分自身の強みや弱みを理解しておけば、自分を採用するメリットを最大限に伝えられるでしょう。
たとえば「相手の心情を察して、ほしい言葉を投げかけられる」といった強みがある場合、それは営業職や販売職などで大いに活躍します。そして自分の強みを見つけたら、企業側のメリットもあわせて述べていきましょう。
「相手の心情を察して、ほしい言葉を投げかけられるのが私の強みです。そのため貴社の営業職として長期インターンで学ばせていただける際には、顧客の心を掴み貴社のファンを増やしていきたいと考えています」
上記のように意気込みも語れば面接官の心に刺さりますよね。単純に強みと弱みを聞かれたからといってそれだけを答えていては印象に残らないため、その強みをどのように企業に活かせるのかまで伝えるようにしてください。
面接の定番質問⑥:長所と短所について
続いてご紹介する定番質問は、長所と短所についてです。
- 「あなたの長所と短所を教えてください」
- 「あなたの長所はなんですか?」 など
前述のとおり「長所と短所」は、「強みと弱み」とは若干のニュアンスが異なります。長所や短所ではおもに「自分の性格的部分」について述べていきましょう。
またこの質問でも、学生が自分の長所と短所を客観的に見られているか、人柄や性格はどうかなどを面接官は知りたいと思っています。
- 自己分析を深める
「強みと弱み」の場合と同じく、自分自身の長所と短所を理解しておけば効果的に自分の魅力を伝えられるでしょう。それにはまず、自己分析を徹底して深掘りしてください。
また長所を伝えるときは、第三者の意見を取り入れると説得力が増します。たとえば「よく友人からは”なにをするにも丁寧でいいね”と言ってもらえます」など。
自分自身で「私はなにごとにも丁寧に取り組みます」とだけ述べるよりもリアリティが出て好印象を与えられます。
一方で短所を伝えるときは、よく「短所を述べたあとは長所に言い換えるとよい」といったアドバイスを耳にしますが、無理に言い換える必要はありません。ただし短所のみを伝えてしまうと悪印象ですので、改善策もあわせて提示しましょう。
具体的には「私の短所は緊張しやすいところです。あまりに緊張すると伝えたい内容を忘れてしまう場合もあるため、準備は人一倍、念入りに行うようにしています」といったように伝えると好感がもてます。
面接の定番質問⑦:企業を知った経緯について
長期インターンの面接では、企業を知った経緯について聞かれる場合があります。
- 「当社をどこで知りましたか?」
- 「当社のインターンシップはどこで見つけましたか?」 など
この質問では、その言葉のとおり「学生がどこで自社を知ったのか」といったデータを集めています。
一般的に企業は採用活動に対して数十万円〜数百万円のコストを投資して、優秀な人材を獲得しようと尽力しています。そのため学生がどのような経由で自社やインターンシップを見つけてくるのか、その傾向がわかれば効率よく採用活動を進められるのです。
よっぽど失礼な発言をしない限り、評価が左右されることはありません。
通常どおり「インターンシップ総合サイトで拝見しました」「大学の教授から紹介していただきました」など、自分が企業やインターンを知った経緯について素直に話せば問題ないでしょう。
面接の定番質問⑧:自己PRについて
自己PRに関する質問も、長期インターンだけでなく就活における鉄板の質問です。
- 「自己PRを3分でお願いします」
- 「あなたの魅力がわかる自己PRをしてください」 など
この質問の意図は、学生がどのような強みをもっているのか、その能力が自社の求める人材にマッチしているかなどをチェックしています。
またよく混同されてしまうのが「長所」です。自己PRとは「自分にはどのような強みがあって、どうやって企業に貢献できるのか」を述べて、自分自身を効果的に売り込む宣伝文を指します。
一方で長所とは前述のとおり、あくまでも「自分の性格で優れた部分」のこと。「自己PRだから強みや長所を述べればいいんだ」と勘違いせずに、しっかり自分がその企業に役立つ証明をしながら自身を売り込んでいきましょう。
- 自己分析で自分の強みを見つける
- 企業分析で求める人材を把握しておく
- 職種分析で自分の能力がどのような部分に役立つのか確認する
自己PRを考えるときは単純に自己分析を深めるだけでは足りません。企業を深く分析して、その企業がどのような人材を求めているのかを知っておく必要があります。
加えて自分が希望する職種において、どのような能力が役立つのかもリサーチしておきましょう。
面接の定番質問⑨:自己紹介について
面接の序盤で聞かれるケースが多い自己紹介についてもご説明します。
- 「まずは自己紹介をしてください」 など
自己紹介をさせるのは、その学生の人柄や大まかな情報を知りたいと考えているからです。加えて自分のことを端的に説明できるか、短い時間で相手に印象づけられるかなどもチェックされています。
- 自分に関することで深く掘り下げてほしい内容を簡単に添えて、自己紹介文を考えておく
「初めまして。〇〇大学〇〇学部〇〇学科3年の△△と申します。私は毎年ボランティア活動に参加しています。昨年は台風や大洪水の被害に遭われた地域に3回うかがい、現地の困っている人々を援助しました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」
上記のように、自分自身をアピールできるような情報を自己紹介文に盛り込むと、はじめから強烈な印象を与えられますね。
「自己紹介なんて名前と学校名を言えばいいんでしょ?」と安易に考えていてはライバルに先を越されてしまうため注意してください。
面接の定番質問⑩:逆質問について
長期インターンでも就活の面接と同じように、最後に面接官から逆質問をされるケースが多いため覚えておきましょう。
- 「最後になにか質問はありますか?」
- 「なにか気になることがあればこの場で質問してください」 など
この質問では、企業側の説明で学生がきちんと理解できたか、学生の本気度はどれくらいかを見ています。
そのため「とくにありません」などと回答し、学生から積極的に質問しなければ評価が下がってしまいますのでご注意ください。
- 事前に質問をいくつか用意していく
逆質問は「ほかにわからないことはないかな?」と単純に親切心から聞いている場合もありますが、学生を試しているケースも多いため要注意です。
ぶっつけ本番で質問を考えるのは難易度が高いので、疑問点を事前にいくつか用意しておきましょう。
万が一、準備したにもかかわらず面接官の説明ですべて疑問点が解決して聞くことがなくなってしまった場合には「質問を考えてきたのですが、〇〇さんがご丁寧にご説明してくださったため疑問はすべて解決いたしました」などと素直に答えてもよいでしょう。
逆質問についてさらに詳しく知りたい場合には、下記の記事もチェックしてみてください。
長期インターンの面接までにやるべき2つのこと
長期インターンの面接を控えている人は、次の2つを必ず徹底して行いましょう。
- 自己分析・企業分析・業界研究などを徹底的に行う
- 面接の詳細を再確認しておく
自己分析・企業分析・業界研究などを徹底的に行う
これまでにもご紹介したとおり、面接対策のほとんどは「自己分析」「企業分析」「業界研究」などを徹底的に行うことです。
こうした下準備をとことんやり抜かなければ、深く追求された質問に対してしどろもどろになってしまい、面接対策が足りていないとバレてしまいます。
加えて応募先の企業の情報収集は念入りに行ってください。たとえば面接の数日前までは業績が好調だったとしても、直前になんらかのトラブルが発生して経営不振に陥ってしまったなどのイレギュラーが起こる可能性もあるからです。
公式ホームページだけでなくニュース記事やトピック、SNSアカウントなどもチェックしながら、常に最新の企業情報を入手しておきましょう。
面接の詳細を再確認しておく
面接の数日前から前日にかけて、服装の指定や日時、場所、当日の持ち物などの詳細を再確認しておきましょう。これは時間を間違えるなどの凡ミスをしないためです。
服装は一般的にスーツを指定される場合が多いですが、なかには私服を指定している企業もあります。
下記の記事では、インターンの面接にふさわしい服装についてまとめていますのでご参考ください。
長期インターンの面接における注意点
最後に長期インターンの面接における注意点を3つご説明します。
- 10分前行動は当たり前
- 会場に入る前には服装や髪型を整える
- 面接後にお礼のメールを送る
面接の注意点①:10分前行動は当たり前
まずは社会人として当たり前の「10分前行動」を必ず意識しましょう。
10分前がギリギリに感じる人は、15〜20分前に到着するように調節しましょう。あまりにも早すぎてしまうと、企業側の準備ができておらず迷惑になるため注意してください。
面接の注意点②:会場に入る前には服装や髪型を整える
会場に入る前には今一度、服装や髪型を整えましょう。
応募先の企業に行くまでには電車やバス、自転車などさまざまな交通手段を使います。その道中で髪や服装が乱れてしまう人も多く、身だしなみが整っていなければ「急いで来たんだな」「だらしないな」などとマイナスな印象を植え付けてしまう可能性があるからです。
女性の場合はメイクが崩れていないかもチェックしておくと安心ですね。
面接の注意点③:面接後にお礼のメールを送る
面接が終わったあとはお礼のメールを送ると好印象を与えられます。
書く内容としては、面接をしてくれたことに対する「感謝の気持ち」のほか、面接を受けた「感想」や高まった「やる気」などを盛り込んでみてください。それを読んだ面接官はきっと嬉しい気持ちになるでしょう。
メールの良いところは、読むも読まないも相手次第で迷惑をかけないところです。ほかの学生はほとんどお礼のメールを送らないため、ライバルとの差別化もできます。
長期インターンの面接対策は万全に!
長期インターンの面接でよく聞かれる定番の質問は、おもに下記の10個です。
- 志望動機について
- 長期インターンでやりたい仕事について
- 長期インターンに参加する理由について
- 学生時代に力を入れたことについて
- 強みと弱みについて
- 長所と短所について
- 企業を知った経由について
- 自己PRについて
- 自己紹介について
- 逆質問について
各質問の意図や対策を知って、一つひとつ丁寧に準備していけば怖いことはありません。
また「質問に対して的確に答えなくちゃ……」と肩に力が入りすぎてしまうと、あなたの魅力をうまく伝えられません。面接は「面接官とのコミュニケーションを図る場」でもありますので、自然体で会話することを意識してみてくださいね。
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