インターンが終了してホッとしている所に「報告書の提出をお願いします。」と言われ、面倒だなと感じていませんか?
実際のところ、インターンの報告書は提出しないと印象が悪くなり、正しい書き方で提出できれば他の学生と差がつけることが出来るものと言われています。
そこで本記事では、選考に有利に繋げるインターンの報告書の書き方や注意点などを詳しく解説していきます。
インターンの報告書とは?
インターンの報告書とは、名前の通りインターンで行ったことや経験したこと、それに基づいて考えたことについて報告するものとなります。
これだけを聞くと、「こんなもの提出する必要あるの?」と疑問に思う人も多いと思います。
しかし、大きなメリットがあります。メリットは以下の3点です。
- インターンでの自分の立ち振る舞いを客観的に振り返ることができる
- 企業側に志望度が高いことをアピールできる
- インターンで上手くいかなかったとしても、報告書の内容次第で挽回できる
このようにインターンの報告書を使えば、インターンが終了した後でも、自分自身をアピールすることができます。そのため、インターンの報告書を軽視して雑に作成してはいけないのです。
企業がインターンの報告書の提出を求める理由
報告書の提出を求める理由は企業ごとに違いますが、主に2つの理由があると考えられます。
ここからは、企業がインターンの報告書の提出を求める理由について解説します。企業が求めていることを念頭に置いて報告書を作成できれば、好印象を与えられる可能性が高いので、ぜひ一度目を通してみてください。
学生の思考力や向上心を見るため
まず1つ目の理由は「学生の思考力や向上心を見るため」です。
これをもう少し簡単に言うと、インターンの報告書が学生を評価する材料になっているということです。企業もインターンの最中の振る舞いや成績で評価しているのはもちろんですが、それだけで学生を評価しているわけではありません。
例えば、インターンでは上手くいかなかったとしても、きちんと反省し改善策を考え行動に移そうとしている姿勢が見えれば、その学生には将来性があるように感じます。
逆に、インターンでは非常に優秀な成績だったにもかかわらず、チームメイトを蔑むようなことが書かれていたり、実は何も考えずその場のノリで動いていただけであれば、その学生に高評価がつくことはないでしょう。
また、インターンで高評価を得ることができれば、優先的に選考に案内されたり、特別な選考ルートを案内される場合があるのです。そのため、「インターンで評価される必要なんてない。」と思わずに、報告書でもしっかりと自分自身をアピールしていきましょう。
今後のインターンの質を向上させるため
2つ目の理由は「今後のインターンの質を向上させるため」です。
企業にもよりますが、インターンを実施すること自体が慣れておらず、手探りで運営している場合も少なくありません。
そのような場合、「何が学生に響いたのか・響かなかったのか」「何を学んでもらえたのか・学んでもらえなかったのか」ということを把握し、今後のインターンシップに反映する必要があります。
また、インターンの運営に慣れている企業であったとしても、「意図した通りの学びや気付きを学生が得られているのか」など、その年のインターンシップの評価の指標にもなるのです。
報告書以外にアンケートを実施している企業もありますが、報告書も企業のインターンの質の向上に大きな影響を与えていると考えられます。
インターンの報告書の書き方と例文
インターンの報告書を書くことを面倒に感じるのは、「書き方がわからない」からではないでしょうか。
書き方さえわかってしまえば、それに沿って自分が経験したことや考えたことを書いていけばいいだけです。そこでここからは、インターンの報告書の書き方と例文を紹介していきます。
①参加した目的
まず1つ目に書くべきことは「参加した目的」です。
私は、人材業界の中でもトップクラスのサービス数を誇る貴社のサービスについて理解を深めたいと考え、貴社のインターンシップに参加しました。
参加した目的は、報告書において最も重要と言っても過言ではありません。インターンの最中この目的をもとに行動し、その目的を達成できたかについても、行動力や課題解決能力を測る基準になります。
②インターンで経験したことの概要
2つ目に書くべきことは「インターンで経験したこと」です。
インターンでは、人材紹介事業部の法人担当の社員の方のアシスタントとして業務を経験させていただきました。はじめの1週間はサービスについての理解や社内システムの使い方など基本的なことを教えていただきました。2週間目に入ると、商談に同行させていただくなど、より実践的な場で学ぶ機会をいただきました。
この部分は基本的に事実をもとに自分の考えたことや感じたことは省いて書くようにしましょう。ここで、自分の思いなどを盛り込んでしまうと、感想文になってしまう可能性があるので注意が必要です。
③インターンを通して得たこと・学んだこと
3つ目に書くべきことは「インターンを通して得たこと・学んだこと」です。
インターン全体を通して最も大きな学びだったことは、商談への同行です。私が同行させていただいた商談は他部署の社員の方と一緒に商談を行うこととなっており、複数の部署が連携しクライアント様の課題を解決している現場を生で見ることができました。クライアント様とのコミュニケーションやサービスの説明、傾聴力などはもちろんですが、貴社のサービスの内容や連携体制など身をもって学ぶことができました。
ここは、先ほどの経験したことに関連付けて書きましょう。また、目的が達成できたか否かについてもここで触れられるとより、全体的にまとまりのある文章となります。
④今後どう活かしていくか
4つ目に書くべきことは「今後どう活かしていくか」です。
この商談に同行させていただいたことで、貴社のサービス内容について理解を深めることができました。しかし、ほかの様々なサービスについても理解を深めたいと思いますので、OBOG訪問や説明会などに積極的に参加したいと思います。また、商談の中で全くクライアント様と会話ができず、自分のコミュニケーション力の未熟さに気づくことができました。そのため、社会人になるまでに、社会人と交流できる場に足を運び、ビジネスにおけるコミュニケーション力を磨いていきたいと思います。
ここは自分自身の向上心をアピールできる部分になります。そのため、「頑張ります」や「努力します」などの意気込みだけでなく、今後どのように行動していきたいかについて詳細に書くように心掛けましょう。
⑤お礼の言葉
最後は「参加させていただいたことに対してお礼の言葉」を書きましょう。
この度は2週間という長い期間、インターンシップに参加させていただき誠にありがとうございました。
最低限のマナーとして忘れないように記載しましょう。流れがあまりきれいではない場合は、冒頭に記載しても問題ないので、文章の全体のバランスを見た上で判断しましょう。
私は、人材業界の中でもトップクラスのサービス数を誇る貴社のサービスについて理解を深めたいと考え、貴社のインターンシップに参加しました。(参加した目的)
インターンでは、人材紹介事業部の法人担当の社員の方のアシスタントとして業務を経験させていただきました。はじめの1週間はサービスについての理解や社内システムの使い方など基本的なことを教えていただきました。2週間目に入ると、商談に同行させていただくなど、より実践的な場で学ぶ機会をいただきました。(インターンで経験したことの概要)
インターン全体を通して最も大きな学びだったことは、商談への同行です。私が同行させていただいた商談は他部署の社員の方と一緒に商談を行うこととなっており、複数の部署が連携しクライアント様の課題を解決している現場を生で見ることができました。クライアント様とのコミュニケーションやサービスの説明、傾聴力などはもちろんですが、貴社のサービスの内容や連携体制など身をもって学ぶことができました。(インターンを通して得たこと・学んだこと&今後どう活かしていくか)
この度は2週間という長い期間、インターンシップに参加させていただき誠にありがとうございました。(お礼の言葉)
インターンの報告書を書く際の注意点
ここまでインターンの報告書の書き方について解説してきましたが、書き方以外にも少し気をつけなければならない部分があります。
そこでここからは、インターンの報告書を書く際の注意点を紹介します。
この注意点を配慮できていないと、一生懸命書いた報告書が水の泡になる可能性もあるので、書く際にも、書き終わった後も、全体を通して確認してください。
感想文にならないように注意する
1つ目の注意点は「感想文にならないように注意する」ことです。
これは、先ほど紹介した書き方を参考にすれば、問題ないかと思いますが、報告書を感想文と勘違いして書いてしまう学生も少なくありません。報告書は、最初に説明した通り「インターンで行ったことや経験したこと、考えたことについて報告するもの」ということになります。
そのため、「楽しかった」「辛かった」などは論外ですし、「これからも頑張りたいと思います」という意気込みも好まれない場合があります。
意気込みを示したい場合は、「何をしている時の自分のどんな行動を反省しており、今後どのような行動をして、その反省点を改善するのか」を詳細に書きましょう。
ありきたりな内容は避ける
2つ目の注意点は「ありきたりな内容は避ける」ということです。
これは報告書を提出する理由を把握していれば、分かりやすいと思いますが、ありきたりな内容では他の学生との差別化はできず自分自身をアピールすることができません。そのため、自分自身がインターンを通して考えたことや感じたことをできる限り詳細に書きましょう。
また、この記事に載っている例文も含めてネットに掲載されている例文のコピペは絶対にいけません。ありきたりな内容になり評価が良くなることがない上に、不自然な点があればコピペしたことに気づかれてしまい、評価が最悪になってしまいます。
自分の言葉に自信がないという気持ちはよくわかりますが、ネットのコピペよりも何とか絞り出して書いた報告書の方が何倍も魅力的な文章になります。どうしても不安な場合は、少し恥ずかしいかもしれませんが、友人や家族に呼んでもらうのも一つの手です。
マイナスなことはできるだけ書かない
最後の注意点は「マイナスなことはできるだけ書かない」ということです。先ほどの注意点でも触れましたが、報告書は評価材料になるため、特に理由もなく不快になるようなことばかりを書いていれば、評価が悪くなるのは当たり前です。
そのため、どうしてもマイナス点を指摘したい場合は、改善点と記載し、可能な限りオブラートに包み優しい表現にしましょう。また、他社のインターンをもとにした改善点などを書くことができれば、評価が下がることはないでしょう。
しかし、やはりリスクは大きいので、志望度の高い企業であれば、少し考えてから書くようにするようにしましょう。
まとめ
インターンの報告書の書き方や注意点などを詳しく解説してきました。
これまでインターンの報告書を軽視していた人も、どれだけ重要なものかということがわかっていただけたかと思います。インターンが終了し、一息つきたいところかもしれませんが、気を抜くことなくしっかりと報告書を作成しましょう。
また、記憶力に自信のない人は、インターン期間中は毎日日記をつけておくと、インターン終了後でも報告書を作成しやすいのでオススメです。最後まで、気を緩めずに報告書の作成に取り組みましょう!
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