インターンシップは社会人でもできることをご存知ですか?
大学生向けのイメージがありますが、インターンは社会人の経験値UPや転職に向けての就業体験としても最適です。
そこで本記事では社会人インターンについて、種類や期間・メリットについて詳しく解説していきます。
社会人のインターンシップとは?
社会人のインターンシップとは、社会人のための就業体験プログラムです。
冒頭でも述べた通り通常、インターンシップといえば大学生を対象とした就業体験を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし実際には、大学生だけではなく社会人や高校生、中学生といったさまざまな年代の人に向けて開催されています。
現代では平均寿命が伸びていて、さらに定年退職の年齢も引き上げられつつあります。そのようななか、新卒入社した企業で何十年も働き続けることに違和感を抱いている人もいるでしょう。
そこで注目されているのが社会人のインターンシップなのです。
現職との掛け持ちで自分の興味がある業界や企業、サービスに携われるため、長い将来を見据える良いきっかけになります。
また転職を視野に入れていない人でも、他社の人材やサービスとふれ合えれば自身のスキルアップを目指せる点も魅力です。
学生が参加するインターンシップとの違い
学生が参加するインターンシップとの違いは次の2点だといえるでしょう。
- ほとんどの企業で報酬が発生する
- 柔軟な働き方が認められている場合も多い
学生のインターンシップの場合、報酬の有無は企業によって異なります。
しかし社会人のインターンシップでは、ほとんどの企業から報酬が支払われます。時給1,000円程度を目安にしている場合が多く、なかには成果に応じて報酬が発生するケースも珍しくありません。
ただし1日しか行われない「1dayインターン」では説明会や見学などの内容が多いため、報酬は発生しないものとして覚えておきましょう。
また学生のインターンシップでは、その企業で働く社員と同じように平日の昼間に就業体験するのが一般的です。一方で社会人が参加するインターンシップは、夕方からの時間帯に設定されていたり土日に行われたりと、本業に支障をきたさないような働き方ができるようになっています。
社会人のインターンシップに参加する5つのメリット
社会人のインターンシップに参加すると、次のようなメリットがあります。
- 転職のミスマッチを防げる
- 自分の市場価値を確かめられる
- 自社にはない高度なスキルを身につけられる
- モチベーションアップにつながる
- 人脈を増やせる
それでは一つずつご説明しましょう。
メリット1:転職のミスマッチを防げる
一つ目のメリットは、転職するときのミスマッチを防げることです。
自身の興味がある業界のインターンシップを受けて、「実際にこの業界はどうなのか?」「自分には合っているのか?」などを体験しながら確認できます。
転職前に身をもって経験すれば、転職したあとの「こんなはずじゃなかった」といったミスマッチを防止できます。転職は人生の大きな転機のため、多くの人が「失敗したくない」と考えるでしょう。
社会人のインターンシップに参加すれば、現職に籍を置きながら転職先を見定められるのです。
メリット2:自分の市場価値を確かめられる
社会人のインターンシップでは、自分の市場価値を確かめられる点もメリットです。たとえば、次のようなことを確認できます。
- 自社ではこれくらい頑張ってこれくらいの評価を受けているが、他社ではどうか?
- 自分がもっているスキルは別の業界や会社で通用するのか
インターンシップに参加してみて、ほかの業界のほうがさらに活躍できると確信を得られれば、スキルアップのために転職するのも一つの手段です。
反対に、このまま自社に在籍していたほうがスキルを活かせる場合には、社内でステップアップを図れるように行動してみましょう。
こうした「他社からの評価」をインターンシップに参加すれば確かめられます。そして自分の市場価値を把握できれば、今後自分がとるべき行動を決める手がかりになるでしょう。
メリット3:自社にはない高度なスキルを身につけられる
自社にはない高度なスキルを身につけられるところも、社会人のインターンシップの魅力です。
インターンシップに参加すると、別の会社の人と一緒に働いたりディスカッションをしたりとほかの人と関わる時間が多くなります。
そうなれば、ほかの人のスキルに触れる機会もあるでしょう。そして一緒にプロジェクトなどをやり遂げられれば、その人がもつ高いスキルを習得できるかもしれません。
他社の人材から刺激を受け、自社にいたら思いつかなかったであろう思考やアイデアなどが湧いてくるようになります。
このため社会人のインターンシップは、普段から柔軟な考え方ができない人にもおすすすめです。
メリット4:モチベーションアップにつながる
インターンシップに参加した経験で身についたスキルや技術で、本業のモチベーションがアップする可能性もあるでしょう。
多角的な刺激を受けて、これまでは見えていなかった本業の魅力に気付いたり、効率的な仕事の方法を見つけたりと新しい発見があるかもしれません。
このようにインターンシップに参加すると新たな気持ちで本業に向き合えるようになるため、「現職を辞めるほどでもないけど何か物足りない」と感じている人にもおすすめします。
メリット5:人脈を増やせる
社会人のインターンシップは、単純に人脈を増やせる点もメリットといえます。
自社に勤めているだけでは、何十年働いても社内の人脈しか得られません。新卒や中途採用で新しい人材が毎年入社してきますが、それでも出会える人数は少ないでしょう。
しかしインターンシップでさまざまな人と交流すれば、それだけ人のつながりを作れます。対象の企業だけではなく、多岐にわたる会社から参加するインターン生とも出会えるのです。
人脈を広げることは、ビジネスにおいて重要です。
とくに将来起業することなどを視野に入れている人は、インターンシップに参加して人脈を広げておくのもよいでしょう。
社会人のインターンシップには、おもに4つの種類と期間がある!
ここからは、社会人のインターンシップについて種類や期間などをご説明していきます。
社会人が参加できるインターンシップはおもに次の4種類です。
- 1dayインターン
- 短期インターン
- 長期インターン
- 海外インターン
それぞれの特徴をみていきましょう。
気軽に参加できる「1dayインターン」
- 参加期間が短い
- 土日などの休日に気軽に参加できる
まずは気軽に参加できる1日だけのインターンシップ、「1dayインターン」です。
1dayインターンではセミナーやディスカッション、ワークショップなどの簡単に交流できる内容が多くあります。
参加期間が短いため対象企業と深く関われないところは難点ですが、本業を休む必要はなく土日などの休日に気軽に参加できる点は魅力です。長期間のインターンシップを受けるかどうかを判断するために1dayインターンに参加する人もいます。
また、土日だけの2日間に限定してインターンシップを開催している企業も少なくありません。
社会人の交流の場として1dayインターンに参加するのもよいでしょう。
フルタイムで就業体験できる「短期インターン」
- 数週間〜1ヶ月程度の期間で行われる
- 平日の昼間の時間帯で働くケースが一般的(働く時間を変更してもらえる可能性アリ!)
数週間〜1ヶ月程度の期間で行われる「短期インターン」は、有給休暇や夏季休業などを利用して参加する人が多いでしょう。
先ほどの1dayインターンとは違い、対象企業の社員と同じように平日の昼間の時間帯で働くケースが一般的です。
ただし冒頭でも述べた通り、社会人のインターンシップでは比較的柔軟な働き方が認められているため、働く時間帯を変更してもらえる可能性もあります。
インターンシップの内容は、一つの部署にどっぷりと所属しながらある業務を深く体験するパターンや、期間中に何度か部署移動を繰り返して浅く広く体験するパターンなど企業によってさまざまです。
対象企業を深く理解できる「長期インターン」
- 半年以上など長期間にわたって行われる
- 本業に合わせた柔軟な働き方が可能
半年以上など長期間にわたって行われる「長期インターン」もあります。
土日などの休日を活用したり本業の業務が終わってからの時間帯に参加したりなど、本業に合わせた柔軟な働き方が可能です。
1つのプロジェクトに参画して成功させたり、企業目標の達成を求められたりと対象企業の本格的な業務に参加できます。高い成果をあげられれば、正社員に誘われる可能性もあるでしょう。
ただし本業と同じくらいの責任能力が求められる場合も多いため、体力や時間に余裕がないと継続するのは難しいかもしれません。
海外も視野に入れている人向けの「海外インターン」
- 日常会話レベル以上の英語力が求められる
- 本業を休職しなければならない
- 報酬が低い可能性がある
「海外に住んでみたいけど経験や仕事がない……」と諦めている人におすすめなのが「海外インターン」です。
海外インターンは、海外支社などをもっている企業が募集しているケースが多いでしょう。
ただし海外で働く以上、日常会話レベル以上の英語力が最低限求められます。
加えて海外インターンともなれば、本業の業務終了後に参加するといった柔軟な働き方はできないため、現在勤めている会社を休職しなければなりません。本業の会社が認めなければ海外インターンへの参加は難しいことも覚えておきましょう。
また報酬が出たとしてもそれほど高い金額ではないため、ある程度の貯金も必要です。
社会人のインターンシップって報酬が出るの?
冒頭でも述べた通り、社会人のインターンシップでは多くの場合報酬が発生します。
報酬が発生する場合は、企業によって報酬の呼び方や意味合いが異なります。とくに多いのは「報酬」「謝礼」「経費のみ支払い」の3つです。
- 報酬:働いたことへの対価として支払われるお金。雇用契約の場合には「給与」、業務委託契約の場合には「業務委託料」などとも呼ばれる。
- 謝礼:協力したことや貢献したことに対して感謝の意味で支払われるお金。報酬よりも少ない金額である場合が多い。
- 経費のみ支払い:インターンシップ参加者が、自腹を切って支払った交通費や資料購入費などに応じて支払われるお金。
どの報酬形態になるかで金額も大きく変わってくるため覚えておきましょう。
収入を得る目的で行う副業とは違う!
そもそも社会人でインターンシップに参加する人は、収入を得ることを目的としていないケースがほとんどです。
前述の通り自分の市場価値を確かめたり、転職の際のミスマッチを防いだり、高いスキルを習得したりとさまざまな目的で参加しています。
そのため収入を得る目的で行われる副業とは、まったくの別物だと認識しておきましょう。
報酬が少ないからといってやる気を失うのではなく、自分のやりたいことや興味がある企業・業界などを選ぶように心がけてみてください。
また本業の企業において副業を禁止にしている場合、インターンシップで報酬が発生してしまうと副業として扱われてしまう可能性もあります。
副業にあたらないかどうか、事前に就業規則などでよくチェックしておくとよいでしょう。
社会人が参加できるインターンシップの探し方
最後に、社会人のインターンシップの探し方をご紹介します。社会人が参加できるインターンシップは、次のような方法で見つけてみましょう。
- 企業のホームページで探す
- 企業が運営するSNSで募集が出ていないか探す
- 求人サービスを利用する
- インターンシップ募集サービスで探す
このうち効率的なのは、インターンシップ募集サービスを利用する方法です。
各インターンシップの詳細が明確に書いてあり、申し込みもスムーズにできるためです。
すでに参加したいインターンシップの企業が決まっている場合には、公式ホームページに詳細が掲載されていないかもあわせてチェックしておきましょう。
就職してスキルアップしたくなったら社会人のインターンシップを受けてみよう
インターンシップとは本来、大学生が就職するにあたり自分の進路を決めるために行われる就業体験プログラムです。
しかし現代では社会人や高校生、中学生など幅広い年齢の人向けにインターンシップが開催されています。
社会人でインターンシップを受ける場合、転職のミスマッチを防ぐためだと思われてしまう可能性が高いかもしれません。しかし実際には、スキルアップしたりモチベーションを高めたり、人脈を広げたりとさまざまな目的で参加する人も多くいます。
このため苦労して入社した会社に不安を感じたり、ステップアップのために他社でも働いてみたいと感じたら、社会人向けのインターンシップに参加してみてくださいね。
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