ここ最近SNSやWebの浸透により、Webマーケティングが一般的な職業として認知されるようになり、目指す学生や転職希望者が増えています。
しかしいざ学習しようとしてもどうしたらいいか分からないもの。
そこで本記事では、Webマーケティングの基本から応用まで使える本をWebマーケター目線でご紹介します。
Webマーケティングとは?
Webマーケティングとは、主にプロダクトや商品を多くの人に販売する企業活動をWeb上に特化して行うことを指します。
基本的にはWebサイトやSNSを通した活動がメインとなりますが、本質を理解するためには「マーケティング」を知る必要があるため少し、とても奥が深い職種と言えます。
マーケティング界の第一人者ピーター・F・ドラッカーは著書「マネジメント」でマーケティングについて以下のように語っています。
「マーケティングの理想は販売を不要にする」
参照:ピーター・F・ドラッカー「マネジメント」
つまり、売り込み活動をしなくとも売れる状態にすることがマーケティング活動であり、言い換えれば「勝手に売れる仕組みを作る活動」とも言えます。
Webマーケティングのメリットと学習する意味
Webマーケティングの大きなメリットは、施策や活動の中で事例を全て数値として捉えることができる点です。
例えばWebメディアと紙媒体の雑誌を比較した場合、どこで買ってどのページをどれだけ読まれたかというのは計測するのが非常に難しく効果測定がしにくい傾向にあリます。
しかし、Webメディアであれば、いつ・誰が・どこから・どのページを・何回・何秒閲覧したか、などの情報を元に効果を最大化させることができます。
こうした点からWebマーケティングは実務に活用しやすく、個人でも副業として手軽に始めることができるため非常におすすめの職種と言えます。
ここからは具体的にどのように学習して行けばいいかを踏まえつつ、本選びのポイントについて解説していきましょう!
Webマーケティングを本で学習する手順とポイント
マーケティングは学問ではないので、主に以下の手順に沿って手を動かしながら学習していく方法がおすすめです。
- Webマーケティング全体概要の書籍を読む
- 個人でブログ・SNSを立ち上げる
- Webライティング・メディア運営・SNSなど個別書籍を読む
- ブログ・SNSの投稿で情報発信をする
- 慣れてきたら広告なども試してみる
- 関連書籍をどんどん読んでいく
- 書籍以外からも情報収集する
Webマーケティングはあくまでも手法なので、本だけ読んでも身につきません。
「へぇーそうなんだ」とはなるかと思いますが、本質的な理解には繋がらないので注意が必要です。
それではここから各項目について本を選ぶポイントについて解説していきます。
ポイント①|Webマーケティング全体を理解できる本を選ぶ
Webマーケティングの手法は多岐に渡ります。
- SEO
- 広告(リスティング・SNS広告・動画広告・純広告など)
- コンテンツマーケティング
- リストマーケティング
- インフルエンサー
- ローカルSEO
ここであげた一例以外にも、CVR(成約率)を高める施策やオフラインでの施策まで含まれることが多く、業務や手法が非常に広範囲に渡っていることがわかります。
SEOだけ理解し、いざマーケティング職についた途端に他の業務も覚えなくては行けなくなり大変!ということはこの業界ではよくあります。
そのため、まずは全体像を理解し業務間の繋がりや各施策の意味が理解できるようにしておきましょう。
ポイント②|マーケティング本だけでなく統計学の学習も進める
マーケティング活動をしていく上では、切っても切り離せないのがデータ分析です。
データ分析では統計学の基礎知識が求められることが多く、基本的な知識が無ければ何を分析したらいいかすらわかりません。
例えば上司から「今月のPVとCVRについて分析しといて」と依頼があった際にどういった分析手法を用いて、どういった成果物を提出すればいいか分からない人は統計学の基礎についても学習した方がいいでしょう。
ポイント③|楽しいと思えるジャンルに関連する本を選ぶ
マーケティング学習において、大切なことは実践と学習を繰り返していくことです。
そのため、学習が苦じゃないものを選び、熱中できるジャンルに挑戦することをおすすめします。
私も4年前に個人でWebマーケティングを初め、今ではマーケターとして企業で働いていますが、最初は特に自分が楽しいと思えることを大切にしてきました。
その結果としてInstagramのアカウントは3ヶ月で1万人に到達し、ブログでも9万PVほどアクセスを頂けている状況です。
逆に広告周りは苦手で、成果を出すのに苦労もしています。
ですが、初心者の方であればまずはブログであれ、SNSであれ誰よりも情熱を持って取り組めるジャンルの本を選び学習・行動していくようにしましょう。
ポイント④|マーケティングの本質を理解できる本を読む
Webライティングや、広告の専門書などを読んで学習することも大切ですが、そういった本は具体的なやり方を解説するHOW TO本になりがちです。
Webマーケティングの本質はマーケティングであり、マーケティングの本質は「販売を不要にすること」です。
つまり、具体的なHOW TOも大切なのですが、顧客行動や行動心理学、これまでの成功事例など総括してマーケティングを理解する必要があります。
しかし、初学者にとって重厚なマーケティング本を理解することは難解です。
そのため、ある程度楽しくマーケティング活動ができるようになってからステップアップとして読むようにしましょう。
Webマーケティングのおすすめ本7選
それでは本選びのポイントを踏まえた上で、段階別にマーケティング学習におすすめの本をご紹介していきます。
- Webマーケティング全体を理解できる本を選ぶ
- マーケティング本だけでなく、統計学も学ぶ
- 楽しいと思える分野の関連書籍を学ぶ
- マーケティングの本質を理解できる本を読む
それではここからは具体的に本を紹介しながら各本について解説していきます!
【初心者向け】Webマーケティングの全体理解におすすめの本
まずは初心者に向けて、Webマーケティングとは何か?という視点で解説している本をご紹介します。
こちらは、部署でWebマーケティングに直接関わるわけではないけど、簡単に理解しておく必要性がある管理職の方達にもおすすめできる本を選んでいます。
マンガでわかるWebマーケティング 改訂版 Webマーケッター瞳の挑戦!
まず最初にご紹介したいのが「マンガでわかるWebマーケティング 改訂版 Webマーケッター瞳の挑戦!」です。
本書はマーケターが業界の情報収集にも活用するweb担フォーラム発の漫画とコラム形式の書籍となります。
本書の一番の特徴としては、漫画でWebマーケティングについてわかりやすく解説しており、初学者がWebマーケティングってなんだろう?と思った時におすすめの一冊です。
また、書籍内で「CVR」「PV」などの専門用語やアクセス解析の解説からマーケターの悩みまで書いてあります。
Webマーケター瞳の成長と共にマーケティングについて理解することができるため、まずは読んでおいて損はありません。
はじめてでもよくわかる! デジタルマーケティング集中講義
「マンガでわかるWebマーケティング」を読んだ後におすすめしたいのが、「はじめてでもよくわかる! デジタルマーケティング集中講義」です。
「マンガでわかるWebマーケティング」がWebマーケティング業務の現場を通してわかりやすく説明しているのに対して、本書は具体的な施策や種類などが体系的に学べる内容となっています。
第1講 デジタルマーケティングと第4次産業革命
第2講 ネットとリアルの融合、テクノロジー自動化
第3講 顧客心理モデルとデジタルマーケティング
第4講 限界費用ゼロのデジタルマーケティングとUI・UX
第5講 ローカルビジネスSEOとエンゲージメント
第6講 EC市場の進展、リアルの展開とシェアリングエコノミー
第7講 SEOの歴史とコンテンツマーケティング、Webメディアと倫理
第8講 SNSと動画のマーケティング
第9講 Web広告とアドテクノロジーの進展
第10講 動画とWebサイトの分析ツール
第11講 オウンドメディアを強化する10のツール+1
第12講 ポストスマートフォン時代からシンギュラリティ、第5次産業革命へ
WebライターではなくWebマーケターになりたいなら統計学も必要
webのコンテンツを作成するウェブライターでしたら、不要となる本スキルですが、マーケターになるなら必須のスキルと言えます。
Webマーケターは基本的に数字に向き合うことが多く、確率や統計学的手法で分析を行います。そのため、統計学の基礎は理解しておきましょう。
はじめての統計学 レジの行列が早く進むのは、どっち!?
統計学が初めてでどういったものかも分からない!という人にはおすすめの一冊です。
日常に潜む数字のワナにかからないように数学が苦手な筆者が噛み砕いて解説してくれるため、難しいと感じてしまいがちな統計学に興味を持つことが可能です。
本書で概要を理解し、より詳しい本にチャレンジしていきましょう!
- じゃんけんの必勝法 -大数の法則-
- 一流は宝くじ売り場に並ばない -平均値と期待値-
- 最も儲かるギャンブルとは? -還元率の高い投資の法則-
- 早く進むレジ行列の見つけ方 -標準偏差とリスク-
- 早生まれはスポーツ選手になれない? -相関と因果関係-
- ミルクティーはミルクから入れた方が美味しい? -ランダム化比較試験-
- 感染症検査と疾患率 -推定-
- 傘を忘れた日に限って雨が降る -意思決定バイアス-
- お金が貯まらない本当の理由 -プロスペクト理論-
- トップがやっている未来予測 -確率分布-
統計学の基礎から学ぶExcelデータ分析の全知識
こちらの書籍は統計学とエクセルを合わせた実践的な書籍となります。
本書一冊でデータ分析に必要なエクセル・統計学のスキルが身につきます。重回帰分析や仮説検定などマーケティングでの分析業務に不可欠なスキルを知らない人は一読することをおすすめします。
統計学の基礎からしっかりと学び、エクセルを用いたデータ分析をしながら実践経験を積む、まさにマーケターの学習方法にピッタリな書籍ですね。
楽しいと思える分野の関連書籍を学ぶ
ブログやSNSを立ち上げたら、具体的なノウハウを学んでいきましょう。
闇雲に記事を書いたり投稿をするよりも先に、ロードマップを敷いてから進めた方がより効果的です。
そこで、ここからは各スキルについておすすめの書籍を紹介していきます。
SEO|Google AdSense マネタイズの教科書[完全版]
本書はタイトルこそ、Googleアドセンスと記載がありますが、中身はサイト構造について、サイトの役割についてなど、SEOに強いwebサイト作りのの王道のテクニックが記載されています。
普遍的なユーザーの視点にたったSEO対策を進める上で良書と言えます。
また、内容も割と平易に書かれているのでシステム的な部分が分からない人でも読むことができます。
多くのブロガーから評価されている一冊ですので、ブログを作りたい人にはおすすめです。
アドセンスブログこそビックワードを狙うべき!?
— もこ🌸ブログ好きの個人事業主 (@moko_home_) February 17, 2019
わたしは読んでいないのですが、ロングテールは拾われるものという言葉に衝撃でした。
レビューが参考になります♪
のんくら本を買おう
Google AdSenseマネタイズの教科書[完全版] 通称 #のんくら本 を買ったよ : まなぶ通信 https://t.co/aJ1QXw9aXm
SEOライティング|沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—
Webライティングを学びたいなら必ず読んで欲しい一冊です。
会話形式とコラムで進むためスルスルと読むことができます。それでいて内容は濃厚なライティングに関わるものが網羅的に書いてあります。
SEOライティングってどんなものなの?普通のライティングと違うの?って人にはかなりおすすめの一冊です。
〈ストーリー 目次〉
EPISODE 01 SEOライティングの鼓動
EPISODE 02 解き放たれたUSP
EPISODE 03 リライトと推敲の狭間に
EPISODE 04 愛と論理のオウンドメディア
EPISODE 05 秩序なき引用、失われたオマージュ
EPISODE 06 嵐を呼ぶインタビュー
EPISODE 07 今、すべてを沈黙させる・・・! !
エピローグ 沈黙のその先に ※書籍書き下ろし
〈特別解説 目次〉 ※書籍書き下ろし
○SEOを意識したコンテンツを作るカギ
○「USP」を最大限に活かすコンテンツ
○わかりやすい文章を書くためのポイント
○論理的思考をSEOに結び付ける
○オウンドメディアに必要なSEO思考
○SEOに強いライターの育成法
○バズにつながるコンテンツ作成のコツ
本質を学ぶ|確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力
最後にご紹介する本はマーケティングの本質を学べる重厚なマーケティング書籍となります。
コトラーやジェイエイブラハムのハイパワーマーケティングなどのおすすめもあるのですが、特におすすめな一冊は「確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力」です。
著者はあのUSJをV字回復させた日本を代表するマーケターの「森岡 毅」さん。
著者のマーケティング活動の実例を通して、なぜその施策をしたのか、どう分析したのかなど一流マーケターの頭の中をのぞいているような気持ちになれる一冊で、マーケターなら一度は読みたい良書です。
まとめ
ここまでWebマーケティングに関するおすすめ本を解説してきました。
Webマーケティングは、統計・マーケティング・ライティング・SEOと多くの情報を網羅的に理解する必要があります。
ですので、一つのジャンルの本を何度も読むのではなく、選ぶポイントを参考に色々な本に目を通してみてください。
一緒にWebマーケティングの世界を盛り上げていきましょう!
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