インターンシップでも給料が貰える?アルバイトとの違いとは?
貴重な時間を割いてインターンシップに参加するにあたり、給料が発生するか?という点が気になっている方も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、給料が発生するインターンシップはあります。そこで、本記事では以下の内容についてお伝えしていきます。
- 給料が発生するインターンシップがあるのか?
- 有給インターンシップの特徴
- 有給インターンシップの探し方
- 有給インターンシップに参加する際に気をつけたいポイント
まずは理解したい!インターンシップの期間と内容
有給インターンシップの特徴や気をつけるべきポイントを理解して、自分に合ったインターンシップか考えてみましょう。
One Dayインターンシップ、短期インターンシップ、長期インターンシップとインターンシップもタイプがあり、タイプ毎に内容や期間が大きく変わります。
まずは、インターンの種類と期間をまとめると下記の様になります。
インターンの種類 | 期間・特徴 |
---|---|
1Dayインターン | 1日で終わる説明会のようなインターン |
短期インターン | 1週間~1ヶ月かけて行われるインターン |
長期インターン | 3ヶ月以上の長期的なインターン |
さらにインターンシップで関われる業務の代表的な内容としては、以下のようなものがあります。
内容 | 1dayインターン | 短期インターン | 長期インターン |
---|---|---|---|
企業説明会に近い内容 | ○ | ○ | ○ |
グループディスカッション | ○ | ○ | ○ |
ワークショップ | ○ | ○ | ○ |
企業の施設見学 | ○ | ○ | ○ |
社員と行く日帰りツアー | ○ | ○ | ○ |
セミナー | ○ | ○ | ○ |
電話対応 | × | ○ | ○ |
来客対応 | × | ○ | ○ |
営業資料の作成 | × | ○ | ○ |
営業同行 | × | ○ | ○ |
実務経験 | × | × | ○ |
また、インターンシップ期間についても下記のように企業によって大きく異なります。
インターンシップは大学3年生の夏から冬という忙しい時期に行われることが多いため、その期間も選ぶ際の大きなポイントとなるでしょう。
- 1日…55.8%
- 2~3日…17.6%
- 1週間前後…15.1%
- 2週間前後…7.7%
- 1か月程度…1.7%
- 1か月以上…2.0%
(出典:「2019年卒マイナビ大学生 広報活動開始前の活動調査」)
以上の様にインターンシップには内容・期間で企業ごとに大きな違いがあります。
1日で参加できるセミナーのような気軽なものから、1ヶ月以上の実務を伴う長期インターンシップまであります。
また、内容や期間の違いが、インターンシップに給料が発生するかどうかの基準にもなるのです。
給料が発生するインターンシップはあるけど少なめ
まず、冒頭でもお伝えした通り、給料が発生するインターンシップはあります。けれども、インターンシップの開催数に対して、有給インターンは少なめです。
リクナビで報酬ありのインターンシップ数を調査したところ、インターンシップに関する掲載は約8,800件あり、その中で給料ありのものは約350件です。
つまり、「報酬ありインターンシップ」は全体の4.6%だったということになります。
さらにOne Dayインターンや短期インターンなどの期間が短いインターンシップについては無給のケースがほとんどであり、給料が発生するインターンシップは、長期インターンシップの傾向があります。
また、有給インターンシップは給与が発生する分、書類選考や面接がある場合も。数少ない参加枠に入るために、業界研究や面接対策は忘れずにしっかり行う必要がある点も注意が必要です。
給料が発生するインターンシップの報酬相場
インターンシップを行う職種にもよりますが、時給もしくはフルコミッションに分かれます。
時給の場合は、各都道府県の最低賃金価格の前後で設定されているケースが多く、営業など成果が見えやすいインターンシップになりますと、フルコミッションの成果報酬方を設定していることもあります。
時給の場合、仮に1日5時間を週に3日行った場合、月間66,000円程度の給料となります。フルコミッションの場合は、その会社の提供する商品やサービスの何%かが支払われます。
- 各都道府県の最低賃金(時給1,000円の場合)
▶︎週3で1日5時間勤務の場合、月に66,000円ほど - フルコミッションの場合
▶︎売上の数%
給料としてはアルバイト同等、もしくはそれ以上の給料を得ることができますし、実際に事業に触れることができますので、有給インターンシップを希望する学生も年々増加してきています。
ただし、前述したとおり有給インターンシップを実施しているのは一部の企業にとどまるのが現状です。また、下記で解説していく理由から、インターンシップは必ずしも給料を求めて参加すべきものではありません。
価値のあるインターンシップを選ぶためには、給料の有無にとらわれない視点が必要となります。
無給インターンシップについて
無給のインターンシップは、給料が発生せず、それに伴い実務をともわない
無給インターンシップは給料が発生しませんが、その分実務を伴わないものが多くなっています。
そして企業が募集しているインターンシップのほとんどがこの無給インターンシップです。無給インターンシップには以下のような特徴があります。
・職場見学の性格が強い
・社員との交流会の性格が強い
・企業の経営理念、社風またはカルチャーを共有する場としての性格が強い
このように無給インターンシップは企業説明会から一歩踏み込んだ内容となることが多いです。
社員と就活生が実際に顔を合わせて親睦を深め、お互いに対する理解を深める場となります。有給インターンが実務的な内容となるのに対して、実務の制約を受けない無給インターンは施設見学があれば、日帰り旅行があるなどバラエティに富んだ内容となることも少なくありません。
気軽に社員と交流・職場見学ができる無給インターンシップは期間が短いことからも参加しやすく、ひと夏にいくつものインターンシップを経験することもできます。
インターンシップで交通費は支払われる?
インターンシップでも交通費が支払われる場合と、そうでない場合に分かれています。
インターンの内容というよりは、企業毎の決まりで支給の有無が決定される傾向にあるようです。
つまり、1dayインターンでも長期インターンでも企業によって変わってしまうため直接問い合わせるのが一番確実と言えます。
その上で、傾向としては下記の様な企業が多いので傾向として覚えておくと良いでしょう。
- 期間が短いインターンシップ
- 給与に交通費が含まれる有給インターンシップ
- 交通費自体がかからないインターンシップ
詳しくは「インターンシップで交通費は支給されるの?気になる疑問を解決!」で解説しています。
インターンシップを受け入れる企業の狙いとは
ここでは就活生からの視点とは逆に、企業の視点からインターンシップの意味についてみていきましょう。
企業はなぜコストをかけてまでインターンシップを行うのかを知ることで、あなたの中に就活における新しい視点が生まれるかもしれません。
企業がインターンシップを行う代表的目的は以下のものです。
・募集ページの文章には表れない生の魅力を就活生に伝える
・応募者を増やし、より優秀な人材を獲得しやすくする
・企業が欲しい人材と、実際に内定を出す人材のミスマッチを減らす
このように企業は自社をアピールし、より優秀な人材を獲得するためにインターンシップを行うことが多くなってきています。
特にスタートアップ企業、ベンチャー企業および中小企業は就活サイトで他社に埋もれてしまうことも多く、インターンシップを活用して自社を周知させたいとの思惑もあるはずです。
また、インターン生と実際に職場で触れ合うことができれば、自社への適性判断の役にも立ちます。企業は間接的・将来的にではあっても自社の利益に繋げるためにインターンシップを実施します。
あなたが就職したいと考える企業のインターンシップに参加できることになったら、企業にとって必要な人材はどんなものなのかを念頭において積極的にアピールしていきましょう。そうすることで、将来の内定に繋がる経験ができるかもしれません。
有給インターンシップの3つ特徴
次に、有給インターンシップの特徴を3つ紹介します。主な特徴は、次の3つです。
- 実務に近い経験を積める
- 長期のケースが多数
- 採用に直結する場合もある
特徴を理解して、ぜひ自分に有給インターンがあっているかを考えてみてくださいね。
実務に近い経験を積める
まず、有給インターンシップの特徴のひとつに実務に近い経験を積めるという点が挙げられます。給与が発生する分、実務に関わる仕事を担当させてもらえるケースが多いからです。
対して、無給のインターンシップは、職場体験やグループワークなど、業界や企業への理解を深める内容が中心の傾向強いです。
その分、有給インターンの場合、責任や業務の難しさなどを感じる場面もあるでしょう。けれども、社会人として働く経験を身をもって体感できます。
長期のケースが多数
2番目に、有給インターンシップの場合、参加期間が1カ月以上の長期間であるケースが多いです。
1番目の特徴で挙げた実務に近い業務を担当させてもらえる分、有給インターンは業務を覚えて実践を重ねる時間を設ける必要があります。そのため、1カ月以上からの長期間に渡るケースが多くなっています。
長期インターンの場合、学業や他のアルバイトなど、生活に支障が出ないか?という点も考えてから参加を決めましょう。
採用につながる場合もある
長期間にわたって、実践的な経験を積めるケース多い有給インターンは、本採用につながる場合もあります。
インターンシップ参加者を採用するのには、次のように企業側と学生それぞれにメリットがあるからです。
【学生側】入社後のミスマッチ防止につながりやすい
まず、企業側にとっては、インターンシップでの学生の働きぶりをみて、自社に適した人材か?を見極められます。
また、学生にとっては、入社前に実際の業務や社内の雰囲気を把握できます。そのため、入社後にイメージと違った……と、早期離職することを防ぎやすいです。
このように企業と学生双方にメリットがあるため、インターンシップから採用につながる場合もあります。
有給インターンシップとアルバイトの違いは?
有給インターンシップの特徴を理解したところで、アルバイトとの違いを解説します。
有給インターンシップとアルバイトの1番の違いは、成果を求められる点です。
基本的にアルバイトはマニュアルに沿って、与えられた仕事をこなすことを求められます。対して、有給インターンシップでは、実務に近い業務を担当する場合が多い分、成果を上げることが求められる場合が多いです。
そのため、マニュアルなど基本的なルールを覚えたうえで、アイディアを考え、結果を出す努力・姿勢が必要になります。
もちろん、はじめから成果を出すことは容易くありません。慣れないことだらけでうまくいかなかったり、学業との両立で負担に感じたりする場面もあるでしょう。
けれども、学生のうちから社会人が求められる経験を積めるのは大きなメリットと言えます。
有給インターンシップの探し方
ここまで読んでいただき、「有給インターンシップにチャレンジしよう!」と思った方は、実際にインターン情報を探してみましょう。主な探し方は、次の3つです。
- インターンシップ情報サイトを活用する
- 志望する企業のホームページを確認する
- OB・OGの方に紹介してもらう
それぞれのポイントをチェックしていきましょう。
インターンシップ情報サイトを活用する
まず、1番わかりやすく今すぐ手軽に探す方法が、インターンシップ情報サイトの活用です。
勤務地・業界・職種など条件に合わせて、自分の希望に沿ったインターンシップ先を一括で検索できます。
特に有給インターンシップの求人を探す場合は、有給・長期インターンシップの情報に特化したサイトを活用するのがおすすめです。無給インターンも掲載されているサイトの場合、探す時間が長くなってしまいやすいからです。
より希望に沿った求人が見つけるため、有給・長期インターンシップの情報に特化したサイトをぜひ活用してみてくださいね。
志望する企業のホームページを調べる
もし、志望する企業が定まっている場合は、企業ホームページの採用ページを確認してみましょう。長期インターンシップの情報が載っている場合もあります。
募集中の場合は積極的に応募をしてみることをおすすめします。
また、もし募集情報が掲載されていない場合、企業ホームページから直接インターンシップ開催の有無を問い合わせてみるのもひとつの手段です。
OB・OGの方に紹介してもらう
3つめは、「OB・OGの方にインターンを紹介してもらう」方法です。
実際にインターンに参加する前に、仕事内容や企業の雰囲気を詳しく教えてもらえるので、より安心して参加しやすいです。
場合によっては、選考なしで参加できる場合も。OB・OGの方とつながりがある方は、積極的に声をかけてみましょう。
有給インターンシップに参加する場合「税金」も意識しよう
最後に、有給インターンシップに参加する場合に忘れてはならない「税金」について、ポイントを3つ解説します。
有給インターンシップは給与が発生するため、場合によっては所得税が発生する場合もあります。あとから焦らないように、あらかじめ知識を身につけておきましょう。
条件に応じて所得税が発生する
給与が発生する有給インターンシップでは、勤務期間に応じて、下記の条件を満たした場合所得税が発生します。
2カ月以上のインターンシップ:月収が8万8,000円を越えた場合
もし、所得税が発生した場合は、毎年2~3月にかけて行われる「確定申告」を行うと、引かれた所得税が戻ってきます。
学業との両立や自分の希望収入などを考えたうえで、勤務日数を企業と相談して調整してくださいね。
年間最大130万円を超えないように注意
2番目に、有給インターンシップでの収入が130万円を越えないように気をつける必要があります。
本記事を読んでくださっている多くの学生の方が、一定金額の所得税が控除される「扶養」に入っているのではないでしょうか?
扶養に入っている場合、年間の収入が103万円を越えると扶養から外れ、本人と保護者に納税の義務が発生してしまいます。
けれども、学生の場合は「勤労学生控除制度」を利用すれば、最大130万円までは税金が免除されます。
勤労学生控除制度の申請方法は、インターンシップ先のみで働いている場合とアルバイト先と2つの職場を掛け持ちしているかによって異なります。
インターンシップのみの場合:年末調整の際に「勤労学生控除」の申請を一緒に行えます。詳しくは人事・総務課の方に確認し、手続きを行いましょう。
このように、必要に応じて制度を活用し、年間最大130万円を越えないよう意識しておきましょう。
アルバイトと掛け持ちする場合は「確定申告」を忘れずに
有給インターンシップを行う方の中には、アルバイトと掛け持ちをする方もいるでしょう。
掛け持ち先の収入が年間20万円を越える場合、国税庁が定める下記の確定申告が必要な方の条件に当てはまるため、確定申告をする必要があります。
給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)との合計額が20万円を超える
(国税庁:確定申告が必要な方)
確定申告を行い、正式な納税額が確定されると、払い過ぎた所得税が戻ってくる場合があります。少し手間はかかりますが、申告期限後に申告漏れが発生すると無申告加算税などのペナルティが課せられてしまうので忘れずに行ってくださいね。
まとめ
インターンシップの中には給与を頂きながら、企業の一員としてより実践的な業務に励めるケースもあります。
成果を出すことを求められるため、柔軟な発想や解決力が求められるので、はじめは苦労する場面も多くあるかもしれません。
けれども、学生のうちに成果を出し給与をもらうという社会人の働き方ができるのは、大きな財産です。
社会人として働く楽しさ、厳しさなど、さまざまなことを身を持って体験できます。
納得した就職活動を行うためにも、ぜひ有給のインターンシップもチャレンジしてみてください。応援しています。
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