企業理念を考える人

「企業理念への共感をテーマに志望動機を作っても大丈夫?」と不安を抱えている学生も多いでしょう。その会社の考え方や方針を理解するために簡単に調べられる企業理念を、志望動機にしようと考える学生は珍しくありません。

しかし企業理念をテーマにした志望動機は効果的な状況でなければ、反対にマイナスの印象を与えてしまうため注意が必要です。

本記事では企業理念への共感をテーマにした志望動機について徹底解説します。この記事を読んで実践すれば、ライバルたちと差別化した志望動機が完成します。例文もご紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「企業理念への共感」って志望動機に使っても大丈夫?

結論から言うと、企業理念への共感をテーマにした志望動機は注意しながら考えれば大丈夫です。

就活の志望動機において「企業理念への共感」はよく使われるテーマ。しかし多くの学生が使うテーマだからこそライバルとの差をつけにくく、一歩間違えると面接官に「企業研究が浅い」と判断されてしまいます。

そもそも企業理念は、ほとんどの会社が公式ホームページやパンフレットなどに掲載しているもの。誰でもすぐに確認し覚えられるようになっています。

このため単純に「貴社の企業理念に共感いたしました」とだけ述べても、「この子はほかに志望動機がないんだな」とマイナスな印象を与えてしまう可能性が高いのです。

そこで考えてほしいのが、企業理念をテーマにした志望動機を使うのに効果的な2つの状況です。

効果的な2つの状況
  • 嘘偽りなく企業理念に共感している
  • 企業理念に結びつく経験がある

この状況に当てはまるのなら、志望動機に企業理念への共感を使っても大丈夫でしょう。

効果的な状況①:嘘偽りなく企業理念に共感している

まず自分の志望動機が、本当に企業理念に共感しているケースです。「こんな素敵な企業理念を掲げている企業で働きたい!」といった気持ちを隠す必要はありません。

ただし先にもご紹介したとおり、単に共感しているだけを伝えるのでは弱いため、自分が企業理念といかにマッチしているかの根拠を示しましょう。この場合の根拠とは「自分の価値観」や「性格」などです。

こうした根拠を盛り込むことで、企業理念への共感をテーマにしたライバルたちと差別化を図れ、面接官に大きなインパクトを与えられます。

効果的な状況②:企業理念に結びつく経験がある

企業理念に結びつくような経験や体験をしている人は、説得力のある志望動機に仕上げられるため効果的です。

この場合の経験や体験とは、特別大きなものでなくても構いません。たとえば次のような経験から企業理念への結びつきを探してみましょう。

  • アルバイト
  • ゼミ
  • インターンシップ
  • ボランティア
  • 幼少期の思い出などのプライベートなこと など

自分が体験したことによって価値観や考え方が生まれ、企業理念に深く共感したことをしっかりと伝えましょう。自分だけが体験した思い出を盛り込めば、オリジナリティあふれる志望動機が完成しますよ。

企業理念をテーマにした志望動機の注意点3つ

企業理念を志望動機のテーマにする場合、次の3点に注意しましょう。

企業理念をテーマにした志望動機の注意点3つ
  1. リスクが高いことを理解しておこう
  2. 企業理念は勝手に改変せずそのまま使うこと
  3. 企業理念への理解が正しいか確認しておく

リスクが高いことを理解しておこう

冒頭でもお伝えしたとおり、企業理念への共感をテーマにする場合は効果的な状況で使わなければ、面接官にマイナスな印象を与えてしまう可能性があります。

効果的な状況を活用してうまく伝えられれば「この学生は自社で働いてもらいたい!」と高評価を受けられるでしょう。反対に浅いエピソードになってしまったり、自分の価値観や性格とうまく結びつけられていなかったりすれば、数いる学生のなかに埋もれてしまいます。

このため志望動機に企業理念への共感を使う場合には、こうしたリスクを理解したうえで考えていきましょう。

企業理念は勝手に改変せずそのまま使うこと

企業理念は勝手に改変せず、一字一句そのまま使うようにしましょう。

会社によっては企業理念を長文で作っている場合もあります。しかし長いからといって勝手に省略したり自分の解釈で縮めたりすると、「企業理念を理解していない」「共感しているなんて嘘だ」と結論づけられてしまうでしょう。

そのため企業理念は基本的に変えず、そのまま使うように心がけてください。

ただし……?

もちろん複数行にもわたる長い企業理念の会社もあるでしょう。こうした場合は、共感した部分だけを抜き出して伝えれば大丈夫です。

企業理念への理解が正しいか確認しておく

志望動機で企業理念をテーマにする場合、正しく理解できているか事前に確認しておきましょう。間違った解釈をしていると、志望度が低いと捉えられて選考通過率が低くなってしまうおそれがあるからです。

企業理念への共感をテーマにするときは、深く理解して正しく解釈できていることが前提条件だと覚えておきましょう。

また企業理念の解釈が正しいかどうかは、次のような方法で確認してみてくださいね。

  • OB・OG訪問で先輩社員に企業理念の解釈について質問してみる
  • 会社説明会で担当者に質問してみる
  • 会社の歴史や実際の商品・サービスを調べてみる など
  • インターンに参加してみる

企業理念への共感を深めるにはどうすればいいの?

「企業理念への共感以外に、志望動機のテーマにできそうなものがない…」と悩んでいる学生もいるでしょう。この場合もっと企業理念への共感を深めて、面接官の心に残る志望動機を考えていきたいですよね。

企業理念をさらに深く理解するには、次のような方法がおすすめです。

企業理念への共感を深める3つの手段
  1. インターンシップに参加してみる
  2. 会社訪問をしてみる
  3. OB・OG訪問をしてみる

自分で本やインターネットで企業について調べるだけよりも時間や手間がかかりますが、さらに企業の考え方や価値観を知ることができるチャンスですのでぜひ行動してみてください。

①:インターンシップに参加してみる

まず一つ目の有効な手段としては、企業が開催するインターンシップに参加してみることです。

インターンシップとは?

さまざまな企業が開催している就労体験のこと

企業への理解を深めてもらいたくて開催しているため、参加すると理解度が深まる

自分の興味がある会社がインターンシップを開催していたら参加してみるとよいでしょう。実際の業務を体験してみれば、企業理念への共感を深められるかもしれません。

また実際に働いている先輩社員たちの様子を間近で見たり話を聞いたり、社風に触れたりすると、自分がその会社に入社したときのイメージをもちやすくなります。

自分が想像できていることを言語化できれば、面接官もあなたが入社したときの様子をイメージできるでしょう。

インターンシップについて詳しく知りたい人は、下記の記事もあわせてご覧ください。

②:会社訪問をしてみる

インターンシップのように実際に働いてみる体験はできませんが、実際の職場を間近でみられる会社訪問もおすすめです。

企業のなかには社内の見学ツアーを開催しているところもあります。会社訪問もインターンシップと同じく、企業側は学生に企業への理解を深めてもらいたくて開催している場合が多いため、企業理念への共感を深めるためにはピッタリの機会です。

会社訪問をしたときに触れた社風や職場の雰囲気など、自分の感じたことを企業理念と照らし合わせて志望動機を作ってみましょう。

③:OB・OG訪問をしてみる

3つ目の手段としておすすめしたいのはOB・OG訪問です。

OB・OG訪問は実際に働いている先輩社員に仕事内容だけではなく、プライベートな質問までできる有意義な時間。通常、相手が人事の人であれば「プライベートと仕事はしっかりと分けられますか?」「残業はどれくらいですか?」などの労働環境に関する質問はしにくいものです。

しかし年の近い先輩社員が相手なら質問しやすいため、その会社の裏側までチェックできます。OB・OG訪問は自分に合った会社を見極めるうえで有効な手段なのです。

先輩社員と話す機会があれば、自分が共感している企業理念が業務上どのように反映されているのかなどを聞いて、さらに理解を深めていきましょう。

志望動機に企業理念を盛り込むときの構成【当てはめるだけで完成】

ここで自分の価値観や性格、体験を当てはめるだけで志望動機が完成する構成をご紹介しましょう。

志望動機に企業理念を盛り込むときの構成
  • 【結論】:私は貴社の〇〇という企業理念に大変共感いたしました
  • 【理由】:なぜなら私は過去に〇〇の経験をしているからです
  • 【エピソード(具体例)】:当時私は〇〇で〇〇をしていました
  • 【問題提起・解決策】:〇〇の問題が発生しましたが、〇〇をして解決しました
  • 【結果】:その結果、〇〇になりました
  • 【学んだこと(結論)】:この経験から〇〇を学び、貴社の〇〇という企業理念に共感しているため志望いたしました

このように論理立てて書いていくと、誰が聞いてもわかりやすい志望動機が完成します。

次に志望動機を書くときに意識してほしい2つのコツを解説しましょう。

書くときのコツ①:エピソードは具体的に書く

志望動機に盛り込むエピソードはできるだけ具体的に書いていきましょう。

これは志望動機だけではなく、何事にもいえる重要なポイントです。具体性に欠けると面接官にイメージしてもらえず、印象の薄い志望動機になりかねません。

たとえば結果を述べるときに具体的な数字を使えれば盛り込んだほうがよいでしょう。明確な数字がない人は、自分がどのような解決策を実行したのかを丁寧に説明してみてください。

面接官があなたの体験したことや入社して働く姿を想像できれば、きっと大きな印象を与えられるはずです。

ただし……?

具体的な内容にすると、どうしても文字数が多くなってしまいます。文字数が決まっている場合は何度も内容を読み直して、説明しなくても問題ない不要な文章を削っていきましょう。

書くときのコツ②:企業理念に結びつく自分の価値観を述べる

前述のとおり、自分の価値観や性格がどのようにして企業理念に結びつくのかを丁寧に伝える必要があります。自分がいかにその企業とマッチしているのかが伝われば、面接官に好感を持ってもらえるからです。

ここで「自分の価値観ってなんだろう…?」と感じている場合には、自己分析が足りていない可能性があります。自己分析とは自分自身と向き合って、自分の性格や強み、弱み、考え方などを知る作業のことです。

下記の記事では具体的な自己分析の方法を紹介していますので、気になる人はチェックしてみてください。

企業理念への共感をテーマにした志望動機の例文4つ

ここからは企業理念への共感をテーマにした志望動機の例文を4つご紹介します。自分自身の体験や価値観と照らし合わせながら考えてみてください。

例文①「従業員一人ひとりの能力向上」を企業理念に掲げる会社

貴社の企業理念である「従業員一人ひとりの能力向上」という素晴らしい環境に身を置き、社会の役に立ちたいと考え志望いたしました。なぜなら私は、自分をアップグレードすることが好きだからです。

資格をたくさん持っていた母の影響から、高校生になった私はさまざまな資格に興味をもち始めました。商業高校に通っていたため簿記検定の対策授業もありましたが、自ら早朝や放課後、休日の時間を使ってほかの資格にも挑戦しました。

その結果、IPA関連や秘書検定などのさまざまな資格を取得できました。努力して勉強したことは、資格を取得した以上に私を大きく成長させてくれた気がします。

この経験を活かして、貴社に入社しましたら努力を惜しまず私個人の能力向上を目指し、ひいては貴社全体の能力底上げに力を尽くしたいと考えています。

例文②「お客さまファースト」を企業理念に掲げる会社

私は貴社の「お客さまファースト」という企業理念に強く共感したため、入社を志望いたしました。なぜならレストランのアルバイトにて、お客さまを思いやった行動により良い結果が跳ね返ってきた体験をしたからです。

私がアルバイトをしていたレストランはホテルの中にあり、とくにお誕生日やお祝いといった特別な日を迎えて来店されるお客さまが多くいました。

あるとき「合格おめでとう。本当によく頑張ったね」とご家族で何かのお祝いをしている様子を目にしました。それを見た私も嬉しくなり、上司に相談して小さなホールケーキをご提供させていただきました。

初めて来店されたお客さまでしたが、私たちの行動にとても喜んでくださり、その後毎月のようにご家族やご友人を連れて来店するようになったのです。その度に私を見つけ、ニコッと笑顔を向けてくださいます。

この経験からお客さまを第一に考え行動することは、私たちスタッフ側にも良い影響として跳ね返ってくることを学びました。貴社に入社しましたら、お客さまファーストを心に留め売上アップにつなげていきたいと考えています。

例文③「人にも地球にも優しいサービスを」を企業理念に掲げる会社

私は貴社の「人にも地球にも優しいサービスを」という企業理念に強く心を動かされ、入社を志望いたしました。

幼い頃にあるドキュメンタリー番組を見て、人間の身勝手な行動が原因で地球温暖化が進み、世界中の動植物が生きる場所を削られてしまっている事実を知りました。時代が進むにつれて世界各国や各企業からサスティナブルな製品が登場しています。

とくに貴社は地球環境に優しいだけではなく、使う人にとっても優しいサービスを提供しています。他社が販売しているような地球に優しい製品も大切ですが、使う人が面倒に感じたり使いづらく感じたりすれば継続して使用してもらえないため、人に対するサスティナブルも忘れてはいけないと私は感じています。

貴社に入社しましたら、地球だけではなく人間にも優しいサービスがあることをより多くの人に伝えて、売上アップや信頼度向上につなげていきたいと考えています。

例文④「すべてに対してネバーギブアップ」を企業理念に掲げる会社

貴社の「すべてに対してネバーギブアップ」という力強い企業理念に心惹かれ、入社を志望いたしました。なぜなら私は、何事も諦めずに自分が納得するまで追求し続ける性格だからです。

大学3年生のとき、ゼミのグループ課題においてアプリ開発を行いました。しかし指定された期間が1週間と非常に短く、友人たちはほとんど諦めていたのです。そんななか私はアプリ開発に楽しさを感じ、心から諦めたくないと強く思いました。

やる気のなかった友人たちに私が指示を出し、全体的なスケジュールを立てて、なんとか期日までに完成させることができました。友人たちからも「君がいなかったら終わらなかった。ありがとう」と感謝されました。

5つのグループでアプリの出来を競い合っていましたが、全員でこだわって作ったおかげで

教授賞に選んでいただけたのです。この経験から、最後まで諦めずに追求し続ける大切さを学びました。

貴社に入社しましたら、どんなに高い壁が立ちはだかっても周囲の人と協力して、最後までやり抜きたいと考えています。

【間違えやすい!】企業理念と似た言葉の違いを理解しておこう

最後に、企業理念と間違えられやすい3つの言葉をご紹介します。

そもそも企業理念とは?

「会社の在り方」や「存在理由」などの根本的な考え方のこと

社外にはブランドイメージを形成するため、社内には従業員の意識統一を図るために掲げている

企業理念と似たような言葉で「経営理念」「組織風土」「社風」などがあります。

「企業理念だと思って志望動機に使ったら、経営理念だった」なんてことがないように、しっかりと覚えておきましょう。

経営理念とは

経営理念とは、経営者自身の思想や信条のことです。会社を経営していくうえで経営者が大切にしている考え方をいいます。

一方で企業理念は会社の存在理由を示した考え方のこと。企業理念に経営理念を反映させるケースも多くみられます。広い目でみれば同じようなカテゴリのため混同されることも少なくありません。

企業のなかには企業理念と経営理念を一緒にしている会社もありますが、別々に掲げている会社に応募するときは区別して考えておきましょう。

組織風土とは

企業理念とは少し違いますが、企業研究を進めていくと「組織風土」という言葉を耳にすることもあるでしょう。

組織風土とは、組織内における独自のルールや価値観、考え方のことです。全従業員が共通で認識しています。業務を遂行するうえでの意思決定や行動に大きく影響を与える会社全体の考え方を指します。

企業理念が会社の在り方を示す考え方なのであれば、組織風土は企業理念の具体的なルールといえるでしょう。

社風とは

組織風土と混同されてしまうケースが多い「社風」についても簡単にご紹介します。

社風とは、従業員が感じるその会社の雰囲気や特徴のことです。具体的には人間関係に基づいた労働環境や空気感といった感覚的要素を指します。人間でたとえると「人柄」になるため、「会社の性格」のようなイメージをしておくとよいでしょう。

たとえば……?
  • 穏やかでのんびりしている
  • 上下関係が激しい体育会系
  • 風通しが良く、誰でも社長に意見できる など

志望動機に企業理念を使うときは慎重に!

志望動機に企業理念への共感を使うときには注意が必要です。自分自身が本当に企業理念へ共感している場合や、自分の価値観や性格、過去の体験が企業理念にマッチしている場合などは使っても大丈夫でしょう。

しかし「ほかに理由がないから企業理念に共感したことにしてしまおう!」と安易な考えで志望動機を作った場合には、面接官に見抜かれてライバルたちのなかに埋もれてしまうかもしれません。

しっかりと面接官にインパクトを与えられる、オリジナリティのある志望動機を考えて内定を獲得してくださいね。

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